ケース

Entry No.10

限局的な審美治療

<治療の概要>

上顎前歯2本の審美障害を治療した患者さんです。
全顎的に治療はしましたが、審美に関わる部位は上顎両側中切歯の
根管治療、ファイバーコア、補綴物を治療しただけです。

たった2本でも、1番目立つ2本のため、印象はかなり変わります。

<患者さんの希望>

・上顎両側中切歯のレジン前装冠の変色と歯頚部に見えるブラック
 マージンが気になるとのことでした。

<問題点>

・上顎両側中切歯のレジン前装冠の色、辺縁の不適合。
・骨格性上顎前突でオーバーバイト、オーバージェットともに
 大きな数値を示し、審美障害をきたしている。
・アンテリアガイダンスがないため、奥歯に継続的な力がかかり、
 歯周病、2次むし歯で崩壊しつつある。

<治療の提案>

術前検査にて、歯列不正や奥歯には多数歯欠損、そして、
全顎的に中程度から重度の歯周病を認めていたので、
歯列矯正、インプラントを含めた包括的治療を提案しました。
しかし、患者さんは保険診療での治療を希望されました。
そして、前歯だけは審美的提案を受け入れていただけました。

<実際の治療の流れ>

1.全顎の旧補綴物を全て外し、仮歯に換えました。
2.歯周基本治療、むし歯治療、根管治療などの初期治療を行いました。
3.一部重度歯周病の部位は歯周外科治療を行いました。
4.前歯以外の補綴、ブリッジを含めて行いました。
5.上顎両側中切歯はファイバーコアで支台築造をして、
 オールセラミッククラウン(Empress)で補綴しました。

ファイバーコア

ファイバーコア

神経をとり、歯質の大部分を失った歯は多くの場合、支台築造の
処置が必要になります。
支台築造として、ファイバーコアという方法があります。
ファイバーコアはグラスファイバーでできた心棒をポスト部に入れ、
周りをプラスチックが接着する方法です。
従来治療との最大の差は歯根破折が起こりにくいことです。
ファイバーコアは歯の硬さ、強さとほぼ同等なので、継続的な力が
かかっても、歯根部にかかる応力は半減されます。
また、かぶせ物にオールセラミッククラウンを選択する場合、
従来の金属コアだと、セラミッククラウンの下地に金属色が透けるため、
審美的な治療が困難になります。

エンプレス

オールセラミッククラウン

ファイバーコア

当院で行っているオールセラミッククラウンに2種類あります。
Empress と e-Max です。
Empress は150Mpaの強度を持つセラミックです。
マルチというブロックがあり、天然歯と同じようなグラデーションが
再現されているので、審美的に優れています。
e-Max は360Mpaの強度を持つため、割れにくいセラミックです。
ただ、マルチがないため、自然に仕上げるにはステインかポーセレンの
築盛が必要になるため、手間がかかります。
今回は強く咬み合わさらない前歯の補綴だったので、審美性を重視し、
Empress を使用しました。
透明感のある自然な美しさを獲得できました。

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